無断駐車への対処法
前回は、店舗やマンション、アパートなどの駐車場で発生する「無断駐車」について、対策をご紹介しました。しかし、無断駐車の対策を行っていても、完全に無断駐車を防げるわけではありません。今回は無断駐車をされてしまった際にはどのように対処するとよいか?いくつかの対処法についてお伝えしたいと思います。
■無断駐車への対処方法
・警告文
無断駐車している車両へ警告文で対処する方法です。警告文を車体や窓ガラスにテープやステッカーなどで貼ると、剥がすときに車体に塗装が剥げてしまったり、跡が残り、車両の所有者とトラブルの原因になる恐れがあるため注意が必要です。なお、以前お伝えしたように、「罰金○○円」などの警告を記載しても、法的な効力を持たないことは理解しておきましょう。警告文で対処する際は、今後の対応を見据えて車両とナンバーを撮影し、事実を控えておきます。
・警察へ通報
無断駐車への対処として警察に通報するという方法があります。警察が車の所有者を調べ、直接所有者に対し連絡してくれる場合があるため、無断駐車している車のナンバーや色、車種といった特徴を押さえておくとよいでしょう。なお、原則として警察は「民事不介入」の為、所有者や連絡先を教えてくれることはないため、その点は注意しましょう。
・所有者を調べる
所有者調べ、直接コンタクトを取る方法です。無断駐車している車両のナンバーと必要書類を用意し陸運局にて、開示請求手続きを行うことで車のナンバーから所有者を特定することができます。陸運局に無断駐車している車の所有者情報を照会してもらい、その登録住所へ内容証明を送ることができます。内容証明には具体的事実、請求する金額などを記載します。この内容証明は陸運局だけでなく、行政書士を介して送ることも可能です。
・弁護士に委任する
問題をしっかりと解決したい場合は、弁護士に対応を委任する方法もあります。弁護士に対応を委任することで、裁判外交渉で相手方と交渉できる場合があります。また、土地の所有者は自力救済によって無断駐車への対処法が限られてしまいますが、裁判外交渉で解決しない場合、訴訟により問題を解決できる可能性もあります。ただし、訴訟を起こし、損害賠償を請求しても、相手方が支払いに応じないケースも想定しておきましょう。また、裁判外交渉や訴訟は費用や手間、時間がかかる点は考慮しておく必要があります。
以上が無断駐車の対処法例です。駐車場の運営には無断駐車のトラブルが付き物です。オーナー様ご自身で対応を行うこともできますが、業務や管理を依頼することで、対応の手間を省くことが可能です。駐車場の運営にお困りのオーナー様は是非お気軽にお問い合わせください。