Column駐車場お役立ちコラム

分譲マンション駐車場の外部貸しについて

分譲マンションの駐車場が空きが続くと、駐車場の利用料金を得られず、マンション管理組合に必要な財源の確保が困難になります。分譲マンションは定期的に修繕が必要であるため、修繕積立金として修繕費を区分所有者で積み立てています。修繕積立金は、駐車場の利用料金が財源の一部となるため、駐車場が空くことで予定していた金額を集金できず、修繕積立金の不足が予想されます。修繕費の財源が不足した場合は、区分所有者一人ひとりが負担しなければなりません。そのようなケースでは、駐車場の外部貸しによってこの問題が解決するかもしれません。今回は駐車場の外部貸しについて、具体的なポイントの一例をご紹介したいと思います。

居住者の4分の3以上の賛成が必要

居住者以外の外部に駐車場の貸し出しを行うためには、管理組合の規約を変更しなければならないケースが多いため、居住者の4分の3以上の賛成が必要になります。さらに、賃料をいくらに設定して、何ヵ月契約にするのか、貸し出しを行うことでどの程度財務状況が改善されるのか、マンションの居住者が駐車場を新しく使いたくなった場合はどうするのかなど、検討すべきことは多岐にわたります。

セキュリティ上のリスクを検討する

居住者以外に駐車場を貸し出すということは、セキュリティ上のリスクも気になるところです。分譲マンションの多くにオートロック機能などがつけられていますが、駐車場を貸すことで、マンションの敷地内に、住人以外が出入りすることになります。しかし、これらのセキュリティ上のリスクは、監視カメラの設置や、賃貸先を法人に限るといった措置である程度リスクに備えることが可能です。セキュリティ上のリスクをとってでも、駐車場を貸し出すのかという点について、検討しなければなりません。

新たに発生する費用を試算しておく

検討の結果、「駐車場を外部に貸す」という結論に至った場合、管理組合は営利目的の事業を行うことになります。その場合、管理組合には新たに法人税などの税金が課せられます。駐車場を貸し出す場合の収支を計算するときは、このような新たに発生する費用についても、合わせて試算する必要があるでしょう。

ただし、積極的に募集をかけるのではなく、外部からの依頼で空いている駐車スペースを短期間のみ貸し出すという場合は、営利事業を営んでいるわけではないとみなされます。そのため、近隣の工事業者からの依頼で、工事期間中のみ駐車場を貸し出すといったケースでは、法人税は発生しません。

以上のように、分譲マンションの駐車場を外部貸しする際は、さまざまな検討事項が発生します。これらの検討事項について、ご不明な点がございましたら、まずはお気軽にお問合せください。平面、機械式問わずご対応させて頂きます。

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