近年、分譲マンションの駐車場に備えられた台数に対して、自動車を保有する世帯が少ないことや、様々な理由でマンション外の駐車場を利用する方もいるためにマンションに備えられている駐車場に空きが目立つことも珍しい事ではなくなってきました。そうした空きのある分譲マンションの駐車場を放っておくのは、非常にもったいないことといえます。それは、空き駐車場を活用することで、マンションの管理組合の収益性が向上する可能性が高いからです。駐車場の空きスペースを活用して利益が出た場合、組合費に計上され、マンションの修繕費用など、利益を共用部の維持・管理にあてることができます。

マンションの空き駐車場のおすすめの活用方法の一つとしてコインパーキングがありますが、コインパーキングは特定の住民の方だけではなく、来客や出入りの業者なども使いやすく、一定の駐車料金が見込める活用方法です。中には来客用の駐車場があるマンションもありますが、それらも無料だったものが有料化されているケースが増えつつあります。有料化する手段として、コインパーキングとして活用することは珍しくありません。

コインパーキングにする際の注意点

空き駐車場をコインパーキングとして活用する場合、注意すべき点は、住民にしか分からないような、奥まった位置のスペースを使わないことです。奥まったスペースは来客には分かり辛く、駐車場を利用したい人の目に付かない恐れが出て収益が上がらない可能性が出てきます。収益性の観点からもより出入り口に近い場所をコインパーキングとして活用することがポイントです。場合によっては、現在の利用者、住民の方に駐車スペースの移動をお願いして、目立ちやすい場所をコインパーキングとして活用することも選択肢の一つです。また、空き駐車場を活用する前に、必ず行わなければいけないことがあります。それは、総会でマンション住民の賛同を得ることです。
　
既存の駐車場の運用方法を変更する場合、区分所有法上、住民の4分の3以上の賛同が必要です。そのため、空き駐車場の活用をする前には総会を開くことはもちろんですが、事前に理事会等でマンション住民の理解を充分に得てから行うことがポイントです。
　
コインパーキングの活用方法やマンション住民の方の理解を得る際のポイント等、お困りのことがあれば、ぜひ私たちにお気軽にご相談ください。